この記事では、AWS Lightsail 上の Ubuntu 24.04 環境に
Python を導入し、日本語を含む PDF を生成できるようにするまでの手順を紹介します。
開発用ディレクトリ名は「testpy」としました。
🪜 1. 作業用ディレクトリの準備.
まず、ホームディレクトリの中に作業用フォルダを作ります。
mkdir -p ~/testpy && cd ~/testpyここに Python の仮想環境やスクリプトを置いていきます。
作業は ubuntu ユーザーで行います。
🧠 2. Python と仮想環境の設定.
Ubuntu 24.04 には Python 3.12 が標準で含まれていますが、
念のため更新してから仮想環境を作成します。
sudo apt update sudo apt install -y python3 python3-pip python3-venv仮想環境を作成：
python3 -m venv .venv有効化（アクティブ化）：
source .venv/bin/activate
プロンプトの先頭に (.venv) が表示されれば成功です。
この状態で実行する Python と pip は、仮想環境専用になります。
🧩 3. 動作確認.
簡単なスクリプトで Python が動くか確認します。
echo 'print("Hello, TechFan! Python is running correctly.")' > test.py python test.py「Hello, TechFan!」と表示されればOKです。
🖋️ 4. PDF関連ライブラリを導入.
PDFを生成・編集するために必要なライブラリを入れます。
pip install reportlab pypdf pillow🧾 5. 英語PDFの生成テスト.
python - <<'PY'
from reportlab.pdfgen import canvas
from reportlab.lib.pagesizes import A4
from reportlab.lib.units import mm
c = canvas.Canvas("test_reportlab.pdf", pagesize=A4)
w,h = A4
c.setFont("Helvetica-Bold", 20)
c.drawCentredString(w/2, h-40*mm, "TechFan PDF Test")
c.setFont("Helvetica", 12)
c.drawString(20*mm, h-60*mm, "ReportLab generated this page.")
c.showPage()
c.save()
print("OK: test_reportlab.pdf")
PY
ファイル test_reportlab.pdf が生成されれば成功です。
6. 日本語フォントを導入.
日本語が文字化けする場合は、日本語フォントを追加します。
sudo apt install -y fonts-ipaexfont fontconfig fc-list | grep -i ipaex出力例：
/usr/share/fonts/opentype/ipaexfont-gothic/ipaexg.ttf: IPAexGothic,IPAexゴシック:style=Regular 7. 日本語PDFの生成テスト.
python - <<'PY'
from reportlab.pdfgen import canvas
from reportlab.lib.pagesizes import A4
from reportlab.pdfbase import pdfmetrics
from reportlab.pdfbase.ttfonts import TTFont
FONT_PATH="/usr/share/fonts/opentype/ipaexfont-gothic/ipaexg.ttf"
pdfmetrics.registerFont(TTFont("IPAexGothic", FONT_PATH))
c = canvas.Canvas("test_japanese.pdf", pagesize=A4)
c.setFont("IPAexGothic", 18)
c.drawString(72, 780, "日本語テスト：TechFan 合格証見本")
c.drawString(72, 752, "氏名：山田 太郎")
c.drawString(72, 724, "試験名：Python基礎検定")
c.drawString(72, 696, "おめでとうございます！")
c.showPage()
c.save()
print("OK: test_japanese.pdf")
PY
出力された PDF に日本語が正しく表示されていればOKです。
🔁 8. 仮想環境の切り替え（on/off）.
有効化（使用開始）：
source ~/testpy/.venv/bin/activate無効化（終了）：
deactivate
この仕組みは「fopen / fclose」と同じように、作業単位でPython環境を開閉するイメージです。
✅ まとめ.
これで、
- Python仮想環境の準備
- PDF生成・編集環境
- 日本語フォント対応
がすべて整いました。
あとはこの環境をベースに、合格証発行システムなどを構築していけます。